石蕗今日の一輪]
「わが庭の 石蕗の花 咲きそめて ニ日晴れつつ けふぞ曇れる」 (斉藤茂吉)
海岸の石蕗は、10月中旬には開花を初めている。
「*石蕗」、「艶蕗」、「款冬」、「艶葉蕗」等の文字があてられているが
「*石蕗」は、海岸の岩場に咲く蕗の意味とされ現実に自生種と見られるものは海岸の岩場で見かける。
「*艶蕗」は、蕗に似た艶のある葉「艶葉蕗」の訛りとされる事はWEB上でもよく見かける。
「*款冬」は、「蕗蒲公英(フキタンポポ)」をさすようで漢名で「橐吾」(タクゴ)とされる。
ここから「つわ吾」と書きツワブキと読まさせているものもある。
「宝香」は漢名で「橐吾屬」とは、メタカラコウ属とされそこから「タカラコウ」と呼ばれた?
このことからツワブキに「*款冬」、「*橐吾」、「*つわ吾」、「*宝香」を用いるのは誤用?
「*タカラコウ」に関しては、花の色形及び根の香りから「メタカラコウ」(雌宝香)に似る点からと思われる。
短歌、俳句では「*石蕗」、「*艶蕗」、「艶葉蕗」と書き「ツワ」と詠む場合が多い。
小林一茶 「ちまちまと した海もちぬ 石蕗(つわ)の花」ちぬは、チヌの海とされた大阪の海?
参考として一部語源由来辞典を使用させていただいた。(参考記事)
ツワブキ(Farfugium japonicum (L. fil.) Kitam.) posted by (C)ドラ猫
「*ツワブキの生育地」として古い図鑑や本では太平洋沿岸では福島県以南、日本海沿岸では石川県以南とされているが、福島県では「準絶滅危惧」とされ宮城県では栽培の自生か逸出かは不明だが、生育をしている。
新潟県では「準絶滅危惧」とされ、山形の飛島での生育の写真が存在をする。
ツワブキ(Farfugium japonicum (L.) Kitam.) posted by (C)ドラ猫
Farfugium japonicum (L.) Kitam. ツワブキ 標準
Ligularia tussilaginea (Burm.f.) Makino ツワブキ
Farfugium tussilagineum (Burm.f.) Kitam. ツワブキ
米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList),http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_main.html(2008年12月18日).