有楽

*[今日の一輪]

織田信長実弟で武士であり茶人の織田有楽斎に因む「ウラク」である。

有楽斎については、武野紹鴎の弟子であったとする説や利休居士の利休七哲の一人であったりと諸説ある。

ワビスケ」は、このウラク「*有楽」の実生であるという説は、実証をされている。
又、子房に毛が見られることからチャとツバキの自然交配という説は薄くなっている。

「ウラク」には、下記の学名が付けられている。
Camellia uraku Kitam.
Camellia wabisuke (Makino) Kitam. f. uraku (Kitam.) Kitam.

学名を付けられたことにより「ワビスケ」とは別種とされたことになる。


タロウカジャ(太郎冠者)
タロウカジャ(太郎冠者) posted by (C)ドラ猫

「ウラク」の来歴は古く江戸、染井村の植木屋「伊藤伊兵衛三之丞」の息子である「政武」が記した「本草花蒔絵」(1739)には載せられている。
父親である伊藤伊兵衛三之丞は、ツツジの「錦繍枕」を記したことでも知られている
江戸時代から明治にかけてこの染井村は植木職の集まっていた地域らしく桜の「染井吉野」もここで作られ売り出されている。



ウラク(有楽)
ウラク(有楽) posted by (C)ドラ猫

「ウラク(有楽)」は「ウラクツバキ(有楽椿)」、「タロウカジャ(太郎冠者)」との別名もあり江戸の椿です。
花色は、明藤桃(紫をおびた桃色)で例年12月の年末前から〜4月初旬までは咲いている。
一重で筒〜ラッパ咲きの中輪の花を咲かせ、葉は、長楕円形で中形が普通だが樹齢によっては大形の葉を付ける場合もある。